2014年5月(その1)




5月31日(土)


かたちの発語展@YOKOHAMA BankART1929を鑑賞。「えっ、岡崎乾二郎って死んだのか!」と思えるほど充実した展示だった、というのは不謹慎な冗談だけど、ホントそんな感じ。というのは、岡崎さんは本を出さない、展覧会をしないということで有名な人で、いろんなところでしゃべり散らして、いろんな媒体に書き散らして、ちっぽけな画廊でちょろちょろって作品を出して、という人で、僕らは学生のころ、「岡崎さんが武蔵野美術大学の機関誌に原稿を書いているらしい」と聞いてムサビの廊下に拾いに行ったり(その原稿は「彫刻の支持体」という文章で今回のカタログに載っている)、「○○画廊で展示をしているらしい」と情報をキャッチして駆けつけたのだけど、すでに会期が終わっていて、「ちぇっ!」という感じで、なかなか実物の作品を観ることができなかったり。そんな岡崎さんの遺品が、じゃなくて作品が集められたのをこうやって観ると心のなかで涙がぽろぽろと出てきて止まらなくなった。「おまえ、大原美術館で会ったよな。オレのこと覚えているか(涙)」「(ポンチ絵の前で)おまえの前身の美術の缶詰ってやつ、引越したときに捨てちゃった。ごめんよ(涙)」。当時はそもそも握手会なんて気の利いたイベントがなくて、岡崎さんがどこに出没するのか? ホントわからなかったから大変だったのだ。そんな思い出深い岡崎さんが死んでしまうなんて(涙)。故・岡崎乾二郎の最大の罪は、岡崎さんより面白い人がほかにいなかったということである(合掌)。


※中村麗さんの今回に至る一連の仕事に惜しみない賛辞を贈ります。


田中信太郎 岡崎乾二郎 中原浩大 かたちの発語展 @ BankART Studio NYK



(追伸)そう言えば、以前、岡崎さんに「生きているか死んでるかわからない人」と言われたことがある。お互いさまだな(笑)


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拙文:現代社会と《ビオ-ポリティクス》


5月30日(金)


「いい死に顔でしょ?」と言ったそれがまたはじめてじゃない、前にも絶対聞いたと感じた。
 遺体の枕元には果物が供えてあり、それはお通夜というよりお盆の仏壇みたいだった。ただでさえ変なのに、リンゴ、梨、柿、ブドウが載っている中のブドウだけが誰かに食べられた形跡があった。実が二つしか残っていない巨峰の茎というのか、おそらくは英語でpedicel日本語で小果柄という房が死骸となって載っている。これは異様だ。しかしそれを今ここで従姉に言うべきか。
 と躊躇していたら、廊下に出てきた別の従兄からもう一つ先の部屋に呼ばれると、そこに斎壇があった。お坊さんがいて、親戚がずらーっと並んでいる。慌ててその一番端にすわると、それが合図だったかのようにみんながいっせいに立ち上がった。そしてまるで事前に振り付けを練習していたみたいにウォッ! ウォッ! と掛け声を掛けながら足並みを揃えて前進し、隣りの部屋との仕切りの襖まで進んでそれに取りすがり、いっせいに取り外し出した。が、あいにく襖の取り外しは息が合わずまちまちだった。そしてみんなで伯父さんの遺体を取り囲み、何かで伯父さんの顔や手や足やとにかく体じゅうを拭き出した。それは拭いたのではなく拭く真似で手に持っていたのは半紙で、それが通夜の儀式だった。というのがアキちゃんの話で、
「それでブドウの謎は解けたのかよ。」と訊くと、
「ブドウじゃねえんだよ。」とアキちゃんは笑い出して大きな声を出したから、まだずうっとイカを期待してアキちゃんのすぐそばにすわって見上げていたピルルが驚いて耳を後ろに引っぱった。ブンはもう炬燵の中だ。(保坂和志『未明の闘争』)

5月26日(月)


ちょっと気取って洋書を注文したら、スペイン語だった。そうきたか...

5月25日(日)


きのうの充実した休日と打って変わって無駄な一日を過ごしてしまう。朝、宅急便を受け取らねばならなくて出るに出られず、また溜め込んだ洗濯が一回転で終わらず出るに出られず。結局、終日いえでダラダラと過ごす。


ダラダラと言っても気持ちは落ち着きがなく、「やっぱり工場に出て、データの整理をせねばならない!」と思ったり、「次の研究テーマの資料をチェックせねばならない! 」なんて思ってしまって気が気でない。もちろん、そうした方が仕事の流れはよくなるのだけど、仕事との距離の取り方も大切だと思っていて、土日は仕事とは関係ない本を読んだり、映画を観たり、展覧会に行ったり、人と話したりする方がいいんじゃないかと思う。


がしかし、けっきょくどっちつかずで、仕事をするにしても、仕事をしないにしても、「〜しよう」ではなく、「〜のほうがよい」でもなく、「〜せねばならない」になってしまってあたふたして結局何もしないまま一日が終わってしまうのであります。回復するまでには、もうちょい時間がかかりそうやな。

5月24日(土)


久しぶりに休日らしい休日を過ごして、テンション上がった。ようやく土日に多摩川を渡れる日々が戻りつつある。きょうは新宿へ。「リフレクション」写真展のギャラリートークに参加。長らく会えなかった人たちと出会えてよかった☆



   



   感想文はこちら。チェケラ!

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感想文:この事件は単純にしてかつ難解である。


5月21日(水)


「観る」ことと「イメージする」ことと「つくる」ことを連動させよう。

5月20日(火)


よい緊張感をもって一日を過ごせました。

5月18日(日)晴れ


おそらく2014年になって初めて日光を浴びた☆


神宮球場で《東京六大学野球春季リーグ》早稲田対明治の2回戦を観戦。目が蛍光灯モードになっていて、日光に目が慣れていないし、おそらくまだ1試合集中力が持たないからバックネット裏の観戦を自粛して外野席からの観戦。紺碧の空、やっぱり春季リーグは気持ちがよい☆


8対1明大勝利で終了。


試合が動いたのは4回裏。明大・上原投手が突如バランスを崩す。体が開いてストライクとボールがはっきりする。低めの制球も乱す。こうなれば打者にとってはカモだ。塁にランナーをためて早大先制のチャンス。早大・6番小野田選手、打者のレベルから考えてほぼ100%の確率で点数が入る状況。しかし小野田選手は内角低めの難しい球を振って三振に終わる。早大は相手投手が隙をみせた時にたたみ掛ける戦術が必要。あの場面は、内を見切って外の球をセンターから右へ打返せばよい。そういう絞り込みをしないで、相手があっぷあっぷしているのになんでわざわざ内の難しい球を振ってあげるのか?


5回裏頭から、明大は上原投手をスパッとあきらめ星投手にスイッチ。こういう判断の良い継投は六大学ではなかなか見られない。明大アッパレ! 明大・星投手はいい球を投げていた。失点したけど、あれは早大・中村選手がうまかったのと配球ミス。外低めの厳しいところから入ったので投げる球がなくなって甘くなった。内の捨て球から入って外で勝負すればよかったのに。


   《チェック!》


明大・星知弥投手(宇都宮工業)


145kmで低めにスッとくるあのストレートは本当にすばらしい◎


早大先発竹内投手は5回をなんとか粘り、1−0リードで、6回頭から吉永投手へ。早稲田の必勝リレー。ここまでは早大のシナリオ通り。しかし、きょうは吉永投手が悪過ぎた。吉永投手は、三高時代のダイナミックさがなくて、体が硬くて重い。140kmのストレートが全然スピードを感じない。コースも甘いから、当然のごとく明大打線に捕まる。星投手の失点は捕手のミスだが、こちらは吉永投手自身の問題。


明大・今岡投手までチェックして球場を後にする。今日はとにかく吉永投手が残念でならない。つらいけど、今のままではダメだ。彼はまだ3年生だから、卒業まであと3シーズンある。全国制覇のプライドも何もかも全てを捨ててやり直し、必ずやプロの世界で勝負して欲しい★



     Every day was Sunday


     Every month was May



   




5/17 演劇のひとの話をした。





  
     5/15 open road





5/3


体が重いので、きょうは仕事を午前で打ち切って、午後は休息とした。読書をして、精神のリハビリ。その流れで日記をアラザルに書いた。5/5の文学フリマで配布される、はず。ぜっひ。

5月になったようだ。





 日記2014年4月(その1)


 日記2014年3月(その1)


 日記2014年2月(その2)


 日記2014年2月(その1)


 日記2014年1月(その2)


 日記2014年1月(その1)








 阪根タイガース